プロジェクトリスクマネジメントについて
「期限が定められている」「成果物が唯一無二の商品・サービス」
この2つの特徴がある業務をプロジェクトと呼びます。
そのプロジェクトを管理する手法をプロジェクトマネジメントと呼びます。
プロジェクトマネジメントを遂行するにあたり、独自のマネジメントを行っていると効率はよくありません。
そこでプロジェクトマネジメントの知識を体系化したガイドブックがアメリカプロジェクトマネジメント協会にて発行されました。
PMBOK(ピンボック)と呼ばれ、世界標準とされています。
今回、PMBOKの内容の一つである、プロジェクトリスクマネジメントについて紹介します。
プロジェクトリスクマネジメントとは
プロジェクトリスクマネジメントとは、プロジェクトチームが開発において発生するリスク(障害)を適切に管理し、問題が発生した場合は対応することです。
事前に発生するリスクに対する損害の大きさや発生確率を計算して、該当のリスクに対して対処すべき優先順位を評価します。
発生するリスクを適切に対処することで被害を最小限に抑えることができます。
リスク対応策は大きく4つに分類され、「4つの対応策」と呼ばれます。
4つの対応策
リスク回避
リスク回避とは、リスクに関わる作業を実施しないことです。
発生する被害が大きいと想定される場合、該当作業を辞めることで物理的に発生させないようにします。
リスク移転
リスク移転とは、発生する可能性があるリスクを、自社から他社に移すことです。
リスクがある作業を外部委託することや、リスクによって発生する被害に対して保険をかけることも該当します。
リスク低減
リスク低減とは、リスクの発生確率を下げることや、被害額を小さくすることです。
安定した技術を使って開発したり、たくさんテストを実施して不具合が起こる可能性を減らしていくことが該当します。
リスク低減はリスク軽減と呼ばれる場合もあります。
リスク保有
リスク保有とは、リスクをそのまま受け入れることです。
発生するリスクの被害額より、リスク対策を取る費用の方が高い場合は、リスクを受け入れる方がよいという考え方です。
リスク保有はリスク受容と呼ばれる場合もあります。