電話のかけ方、受け方

電話応対業務電話応対,ビジネススキル

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電話をかける時は、相手の時間を頂いていることを意識します。
かけるよりも受ける方が難しいと言われています。
基本のかけ方、受け方をマスターしましょう。

電話のかけ方

基本のかけ方

(1) ポイント
・かける前に用件を整理しておく。
・急用でない場合、始業前後、昼休み、終業前後は避ける。
・会社名と自分の名前をはっきり名乗る。
・相手が電話できる状態かを確認する。
・かけた方が先に切るのが原則。

(2) 電話をかける前の準備
ビジネス電話では、「簡潔に、明瞭に」用件を伝えることが重要です。そのためには電話をかける前に、何をどういう順序で伝えるか、話の要点をまとめたメモを作成し、それに従って話を進めます。

(3) 用件の伝え方
・「簡潔に、明瞭に」用件を伝える。
・用件は3つ以内にまとめる。
・相手がメモを取りやすいように話す。

(4) 電話の切り方
・かけた方が先に切るのが原則。
・お客様や目上の人に電話をかけた場合は、相手が切るのを待つこともある。
・利き手でフックを押してから受話器を置く。

(5) こんな時、どうする?

ケース 対応
相手が話し中の時 4 ~ 5分待ってからかけ直しましょう。つながる確率が高くなります。
途中で切れた時 かけた方がかけ直します。かけ直しの時に、必ず相手が出るとは限りません。相手を確かめてから話の続きに入りましょう。
間違い電話をかけた時 「失礼しました。間違いました。」と丁重に詫びましょう。「〇〇〇-〇〇〇〇番ではありませんか。」と尋ねておくと、同じ間違いをすることはありません。
相手が不在の時 戻る時間を伺い、こちらから再度電話します。相手に折返しの電話をお願いするのは、失礼です。
伝言を頼む時 「恐れ入りますが、お帰りになられたら、<〇〇〇>とお伝え願えませんでしょうか。」のように、丁寧にお願いします。重要なのは、伝言をお伝えした人の名前を確認しておきましょう。
FAX送信を伝える時 FAXを送信する前に「〇〇様宛にFAXを〇枚送らせて頂きます。」と電話するのが主流です。
メール送信を伝える時 通常、メール送信時は電話で伝えることはしませんが、稀に急いでメールを見てもらいたい場合等で相手に電話をかけた時は、送信日時を伝えます。

お客様にかける場合

お客様や取引先に電話をかける時は、特に礼儀正しく丁寧な応対を心がけましょう。会社の顔として好印象を抱いてもらえるように話す事が大切です。

(1) ポイント
・会社名と自分の名前をはっきり名乗る。
・大事な用件は、自分から繰り返す。お客様に復唱させない。
・基本的には、お客様が切るのを待ってから、静かに受話器を置く。

(2) こんな時、どうする?

ケース 対応
電話に出たお客様が名乗らない時 個人のお客様の場合、「はい」「もしもし」と言って電話を受けて、自分の名前を名乗らないことがあります。その時は、会社名と自分の名前を名乗り、「〇〇様のお宅でしょうか。」「〇〇様でいらっしゃいますか。」と確認しましょう。
電話を受けた人の家族を呼出したい時 電話に出た人の配偶者に代わってほしい時は、「夫」を「ご主人様」「旦那様」、「妻」を「奥様」と呼ぶのは、現代にそぐわないという意見があります。名前が分かっているのであれば、「〇〇太郎様はいらっしゃいますか。」のように、フルネームで呼ぶのが適切です。

社内の人にかける場合

自分の所属部署にかける場合とそれ以外の部署や他支店にかける場合があります。他部署、他支店にかける時は、社外にかける場合と同じように、きちんとした電話応対をすることが大切です。

(1) ポイント
・部署名と自分の名前を名乗る。
・朝は「おはようございます。」
・役職についていない人は、男女とも「さん」をつけて呼ぶ。

(2) こんな時、どうする?

ケース 対応
欠勤の電話をかける時 体調不良などで会社を休む時は、始業の10分前までには、直属の上司に電話をしましょう。上司が不在の時は、電話に出た人に伝言を頼み、後から直接連絡します。(社内ルールで電話以外の連絡を推奨している場合は、それらに従います。)
社内の人の自宅に電話をかける時 休日や勤務時間外に社内の人と連絡を取りたい時には、止むを得ず自宅へ電話をかけることがあります。家族が電話に出た時は、「部長はいらっしゃいますか。」「〇〇さんはお帰りになりましたか。」のように、相手が上司の場合だけでなく、同僚や部下であっても、尊敬語を使った表現を用いて、取り次いでもらいましょう。

アポイントを取る場合

アポ取りの注意事項は、下記が挙げられます。

(1) 電話の最初
・名乗りと挨拶は丁寧にする。
・相手先を確認する。
・相手が今電話できる状態か確認する。
・用件を簡潔に伝える。
・紹介者がいる場合は、最初の名乗りの段階で伝える。紹介者と自分の関係を簡潔に説明する。
・電話による飛び込み営業の場合は、初めて電話することを伝える。
・他部署で取引がある場合は、そのことを伝えてお礼を言う。

(2) アポイントを取る
・相手の名前を呼びかけながら話を進める。
・相手の都合を優先する。
・日程調整する時には、質問手法を使う。
・相手の都合を聞きながら、自分の都合と合わせて調整する。
・いつ、どこで会うかを確認する。

(3) 電話の最後
・アポイントの内容を復唱する。
・自分の連絡先を言う。
・大切な点は、最後に再度、念を押しておく。
・アポイントの電話は、短時間で済ませる。
・余韻を残した電話の切り方をする。

留守番電話

留守番電話は、普段の電話よりゆっくりと明瞭な発音で話します。相手が聞き間違えたり、メッセージを何度も聞いたりしなくてもいいよう、しっかりと伝えることを意識しましょう。。

電話の受け方

基本の受け方

(1) ポイント
・ベルが3回鳴るまでに出る。
・利き手にペンを持ち、必ずメモを取る。
・電話を受けたら、会社名、自分の名前を名乗り、挨拶をする。
・相手を確認する。
・用件を確認する。
・最後に自分の名前を名乗る。
・相手が電話を切ったのを確認してから、受話器を置く。
・受けた電話は最後まで責任を持って応対する。

(2) 電話を受けた時の名乗り方
相手は自分がかけた先に確実につながったかを知りたいので、第一声は簡潔に名乗ります。「いつもお世話になっております。」「お疲れ様です。」などの挨拶は、相手が名乗ってから言いましょう。

(3) こんな時、どうする?

ケース 対応
相手が名乗らない時 相手が自分の名前を名乗らずに、いきなり、「〇〇さんいますか。」と呼び出したり、用件を話しはじめてしまったりした時は、丁寧に相手の会社名と名前を確認しましょう。
相手の声がよく聞き取れない時 「お電話が遠いようなのですが・・・」「電波の状況が悪いようなのですが・・・」など、機器や電波に問題があるような表現を用いて伝えるようにします。
電話が途中で切れてしまった時 電話が切れてしまった時は、かけた方からかけ直すのが基本ルールです。すぐに席を離れずに、しばらく待っていましょう。但し、相手がお客様の場合は、こちらからかけ直すほうがよいでしょう。
電話をかけようと思っていた相手から電話がかかってきた時 まずは、相手の用件を聴き、自分の用件は後回しにします。電話料金を払っているのは相手なので、「頂いた電話で恐縮ですが、私の方にも1つ用件がございまして・・・」と切り出しましょう。
社内に一人しかおらず、来客対応している際中に電話がかかってきた時 来客に断って電話に出ましょう。但し、電話の相手には来客中である旨を伝えて、手短に済ませましょう。
間違い電話がかかってきた時 「何番へおかけでしょうか。」「こちらは、XXX-XXX-XXXXの〇〇会社です。」のように、丁寧な受け答えをしましょう。
売込みの電話を受けた時 「申し訳ありませんが、仕事中ですので失礼致します。」のように、丁寧に断ってから、電話を切りましょう。相手はどんな人であっても、丁寧に応対することが大切です。

(4) 電話で答えていいこと・いけないこと
会社や社員のことについて聞かれた時、会社案内やホームページで公開している情報であれば、答えても構いません。誤って個人情報を伝えてしまうことがないよう、答えていいことと答えてはいけないことをきちんと理解しておきましょう。

伝言メモ

(1) メモの基本スタイル
相手が名乗った時から、メモを取るようにします。用件が確実に伝わるよう、下記の項目は必ず書きましょう。
・誰に対する伝言か
・電話を受けた日時(必ず時間も入れる。)
・誰からの電話か(会社名・役職・氏名・電話番号など)
・用件
・自分の名前

(2) 感じのよい復唱とは
伝言を頼まれたり、注文を受けたりした時は、メモを取り、内容を復唱しましょう。会社名、名前、時間、電話番号、品名、数量などは念を押して確認し、間違いのないようにする必要があります。復唱する時は、相手が言ったことをそのまま繰り返す必要はありません。次のポイントを押さえると、印象が良くなります。
・メモを見ながら、要点のみを復唱する。
・相手の言ったことを尊敬語に言い換える。

(3) 手元にメモ用紙と筆記具がなかった時
他人のデスクの電話を取った時などは、手元にメモ用紙と筆記具がない状態で電話を受けることがあります。伝言を頼まれた場合は、「メモ用紙を取りますので、少々お待ち下さい。」と言い、速やかにメモ用紙と筆記具を用意しましょう。用意ができたら、「お待たせして、大変失礼しました。」と、お詫びの言葉を言うのを忘れずにしましょう。

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