電話の取り次ぎ方

取り次ぎには、さまざまなパターンがあります。
どんなときでも相手を待たせず、迅速かつ正確につなぎましょう。

取り次ぎの基本

会社で受ける電話は、取り次ぐことが多いものです。取り次ぎ方次第で、お客様のあなたの会社への印象も良くも悪くもなります。名指し人の状況に応じてスムーズな取り次ぎができるようにしましょう。

ポイント

名指し人が在席のとき、外出中のとき、会議中のときなど、取り次ぎにはいくつものケースがありますが、いずれにしても次のポイントを押さえる必要があります。
・相手から伺った用件は、しっかり名指し人に伝える。
・お待たせするときは、相手に確認する。
・取り次げないときには、お詫びの言葉を添える。
・メモは分かりやすく、正確に書く。

名指し人が在席の場合

(1) 基本の流れ
① ベルが鳴ったら、3回以内に出て、名乗る。
② 相手が名乗ったら、名前を復唱して挨拶をする。
③ 名指し人の名前を復唱して、保留にする。
④ 名指し人につなぐ。
⑤ 名指し人が電話に出る。

(2) こんな時、どうする?

ケース 対応
部署に同じ名字の人が複数いる場合 部署に同姓の人がいるときは、次のいずれかを確認して、名指し人を特定します。何を訊いたら相手が求めている人に最短で電話を取り次ぐことができるかを考えて応対しましょう。
・フルネーム
・性別
・役職
・仕事内容
似ている名字の人がいる場合 「津田さん」と「須田さん」、「川口さん」と「川内さん」のように、音が似ているために間違えやすい名字の場合は、文字を確認するのが確実です。
社員の家族からの電話を取り次ぐ場合 お客様や取引先からの電話のとき、社員のことを話す場合には敬語を使いません。但し、社員の家族からの電話であれば話は別です。役職のある人は「〇〇課長」、「△△部長」と、役職をつけて呼び、社員のことを話す場合には、敬語を使います。外部からの電話のように応対するのではなく、節度と親しみのある話し方が求められます。
上司宛てにセールの電話がかかってきた場合 誰からどのような用件でかかってきた電話なのかを確認してから取り次ぐよう、上司から指示されている場合は、セールス電話とわかった時点で、「上司から、このような電話はお断りするように申しつかっております。」とはっきり断ります。「上司から断るように言われている」ことをしっかり伝えることがポイントです。事前に指示されていない場合は、保留にして、上司に指示を仰ぎましょう。

名指し人が不在の場合

(1) 基本の流れ
① ベルが鳴ったら、3回以内に出て、名乗る。
② 相手が名乗ったら、名前を復唱して挨拶をする。
③ 名指し人の名前を復唱して、保留にする。
④ 名指し人のスケジュールを確認する。
⑤ 不在理由と帰社予定時刻を伝え、相手の意向を尋ねる。
⑥ 伝言を頼まれたら、メモをとり、要点を復唱する。

(2) こんな時、どうする?

ケース 対応
急ぎの要件の場合 相手が急用で電話をかけてきたにもかかわらず、名指し人が不在のときは、次のような方法をとって対応します。
・名指し人に連絡をとってみることを提案する。
・上司に相談して指示を受ける。
・名指し人と同じ係の人に代わる。
・代わりに用件を聞く。
会議中や接客中の人に取り次ぐ場合 会議中や接客中に人に取り次ぐときは、メモを渡します。渡す前に、「お話し中に失礼します。」と、お客様に声をかけましょう。
名指し人が長期欠勤の場合 名指し人が体調不良や入院のため休んでいて、次の出社日がはっきりしないときは、まずは休んでいることを伝え、相手の意向を伺います。用件によっては、代わりに対応できる人や上司につなぎます。体調不良や入院などの詳しい事情を話すべきではありません。必要に応じて担当者や上司が判断して、伝えます。

問合せ電話の取り次ぎ

問合せの電話で特に注意が必要なのは、自分では答えられない場合や即答できない場合です。お客様に負担をかけることがないよう、適切な対応が求められます。

(1) メモを取りながら、相手の用件を正確に聴き取る。
(2) 自分では答えられない、即答できないと分かった時点で周囲の人に相談し、助言をもらうか、担当者へ代わる。
 ① 担当者に代わる場合
  担当者に用件を伝え、代わってもらう。
 ② 担当者が不在、すぐに助言がもらえない場合
  一旦電話を切り、自分か、担当者からかけ直す。