SQL Serverで前レコードの値を参照する
前レコードの値を参照するSQLを紹介します。
コーディング例
BEGIN CREATE TABLE #勤怠( 氏名 VARCHAR(10) ,年月日 INT ,出勤 VARCHAR(5) ,退勤 VARCHAR(5) ); INSERT INTO #勤怠 VALUES ('佐藤',20190901,'8:53','18:07') ,('田中',20190901,'8:52','19:04') ,('山本',20190901,'8:49','18:12') ,('佐藤',20190902,'9:53','19:07') ,('田中',20190902,'9:52','20:04') ,('山本',20190902,'9:49','19:12') ,('佐藤',20190903,'10:53','20:07') ,('田中',20190903,'10:52','21:04') ,('山本',20190903,'10:49','20:12') ; WITH TBL AS ( SELECT ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY 氏名 ORDER BY 年月日) AS [枝番] ,* FROM #勤怠 ) SELECT THIS.氏名 ,ISNULL(PREV.年月日,0) AS [前日] ,ISNULL(PREV.出勤,'') AS [前日出勤] ,ISNULL(PREV.退勤,'') AS [前日退勤] ,THIS.年月日 AS [当日] ,THIS.出勤 AS [当日出勤] ,THIS.退勤 AS [当日退勤] FROM TBL THIS LEFT JOIN TBL PREV ON THIS.氏名 = PREV.氏名 AND THIS.枝番 = PREV.枝番 + 1 ORDER BY THIS.氏名 ; DROP TABLE #勤怠; END
実行結果
氏名 | 前日 | 前日出勤 | 前日退勤 | 当日 | 当日出勤 | 当日退勤 |
---|---|---|---|---|---|---|
佐藤 | 0 | 20190901 | 8:53 | 18:07 | ||
佐藤 | 20190901 | 8:53 | 18:07 | 20190902 | 9:53 | 19:07 |
佐藤 | 20190902 | 9:53 | 19:07 | 20190903 | 10:53 | 20:07 |
山本 | 0 | 20190901 | 8:49 | 18:12 | ||
山本 | 20190901 | 8:49 | 18:12 | 20190902 | 9:49 | 19:12 |
山本 | 20190902 | 9:49 | 19:12 | 20190903 | 10:49 | 20:12 |
田中 | 0 | 20190901 | 8:52 | 19:04 | ||
田中 | 20190901 | 8:52 | 19:04 | 20190902 | 9:52 | 20:04 |
田中 | 20190902 | 9:52 | 20:04 | 20190903 | 10:52 | 10:52 |
コーディングの23~30行目では、WITH句で氏名毎に年月日の昇順に並び替えて連番を付けた共通テーブル「TBL」を定義しています。
この共通テーブル「TBL」を2つ外部結合しているのですが、44行目の「THIS.枝番 = PREV.枝番 + 1」で前レコードと結合しています。
もしかすると、なぜ前レコードと結合するのに「+ 1」なのだろうと思われるかもしれません。私も最初はそうでした。
これは具体的に値を代入してみると一目瞭然です。
「THIS.枝番」を1とすると、この式を満たすには「PREV.枝番」は0でないといけません。
したがって、一つ前の枝番と結合することとなり、すなわち前レコードと結合することになります。
以上、「SQL Serverで前レコードの値を参照する」の紹介でした。