液浸冷却について紹介
技術の発展により、コンピュータの処理能力は飛躍的に上昇しています。
処理能力の上昇に伴い、避けられないのがCPUの発熱です。
負荷が高くなるとCPUは発熱し、何も対策を取っていない場合は温度が100℃を超える可能性があります。
CPUの適正温度は30℃~40℃と言われ、一般的にエアコンによる空調管理や、冷却ファンを回して放熱することで温度を下げています。
今回、空調や冷却ファンによる放熱とは別の方法で、直接サーバ(パソコン)を冷却液の中に入れて放熱する「液浸冷却」という技術について紹介します。
液浸冷却とは
液浸冷却とは、文字通り液体の中にサーバを入れて熱を取り除く技術です。
冷却液は絶縁の専用液体で構成されているため、サーバが故障するリスクはありません。
CPUの熱は液体により均一に吸収されるため、一般的な空調管理より効率が良くなります。
液浸冷却には単相式と二相式と2つの技術があります。
単相式・二相式の違いについて
冷却液が熱を吸収すると当然ですが液体自体に熱があるため、放熱が必要になります。
この放熱する手段について単相式・二相式と呼ばれる技術があり、それぞれメリット・デメリットが存在します。
単相式
冷却液が液体のままサーバの熱を吸収し、温まった液体は熱交換器で放熱して冷えた冷却液は装置の中に循環します。

構造がシンプルなため、既存の設備にも導入しやすく、メンテナンスも装置の蓋を開けて冷却液からサーバを抜くだけで良いので容易に行うことができます。
冷却液も比較的安価なため、コストを抑えて導入することが可能です。
ただし冷却液の熱吸収にも限度があるため、常時高負荷の処理を行っているサーバには不向きです。
二相式
冷却液がサーバの発熱により沸騰し、蒸気(気化)させることで熱を発散させて、上昇した蒸気を凝縮器(コンデンサ)で冷却させて液体に戻して循環します。

気化熱を利用するため、単相式よりも大きく熱を発散させることが可能です。
放熱能力は申し分ありませんが、蒸気を逃がさない密閉空間の装置になるためメンテナンスの困難さ、沸点の低い特殊な冷却液が必要など、導入コストが高いため一般的なデータセンタやインフラでは向いていません。
生成AI専用データセンタやスーパコンピュータなど、莫大な処理演算で膨大に発熱するシステムに対して有効な手段になっています。






